●●● 第3章 花屋修業時代苦悩編
24回 [1人]
ガラ~ンとした部屋を眺めながら
私は不動産屋に電話をしていました。
「すいません、やっぱりあの部屋、やめます
違う部屋を探したいと思いますので、宜しくお願いします。」
狭くて汚い部屋でしたが、
「安いし」「駅近だし」(バイトで交通費も無かったので)
どうせ帰って寝るだけだから、「どんな部屋でもいい」と、
決めた時は思ったのですが
「やっぱり、あんな部屋に住んではいけない!!!」
「自分が駄目になる!!!」
強く、強く、そう思ったのです。
かび臭い、赤ん坊の泣き声も
陰に篭ったように聞こえる あの部屋では
「私のエネルギー(パワー)も吸い取られてしまう!」
そう感じたのです。
「もう私は、完全に1人になってしまったのでした。」
弱音を吐いたって、助けてくれる人はいないのです。
しっかりしなければ‥
色んな思いを胸にしながら
夜は明けていったのでした。
<つづく>
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